ニュルブルクリンクの破産報道について

2012/07/22

ニュルブルクリンク破産に関する報道がありました。


皆さまご心配のことと思いますが、今年10月にポルシェクラブ六本木が開催を予定しているニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ週間は予定通り開催できますのでご安心ください。

 

以下、破産に関する背景等をご案内いたします。


 

今年5月1週のどかな春の日差しの中、 北側から広大な菜の花畑越しにニュルブルク城を眺めました。芽吹いたばかりの透けるような柔らかな若葉の緑、そしてニュルブルクリンクのグランプリコースの航空写真、アイフェルの地を舞台に2度目の激震が、去る7月18日(水)走りました。


7月18日(水)にニュルブルクリンク有限会社に対し、ニュルブルクリンクを所有するラインライトプファルツ州が突然破産宣告を出したからです。

しかし地元で、そしてモータースポーツに関連し生計を立てている人々は「ああまたか」 とさしたる驚きはなかったようです。
それは3年前に、このことが起こりうることを地元の人々は誰しも解っていたからです。

解らなかったのは、300億円とも400億円とも云われる多額の税金を投入し、この無謀なプロジェクトにゴーサインを出した人達だけです。

多額の税金を投入しニュルブルクリンクグランプリコース周辺にホテル2棟、アミューズメント施設、小売店やショールームが入る商業施設やレストランを無謀に作ったからです。

その脱線ぶりは写真のジェットコースターと同様です。
初めてのテスト走行で脱線、開業前の試走で圧力ボンベが爆発し負傷者8名を出し営業開始を延期、昨年10月2日の営業開始に先だつ試運転でまた脱線、無軌道な開発計画と良く似ています。

写真は今年のニュルブルクリンク24時間耐久レース開催スタート当日の5月19日(土)朝のニュルブルクリンクグランプリコース周辺の模様です。

メイン道路の一等地沿いに、ずらりと軒を並べる俗に言う高価な箱物です。
建設推進に関する試算は年間を通し来場者は1日平均2千人だそうですが、年間10回開催される耐久レースVLNと24時間耐久レース以外、写真のように賑わうことはありません。

レースのない日曜日、祭日のノルドシュライフェは一般走行車輌1台につき1周24ユーロで開放するツーリスト走行が行われています。しかし好天日の来場者を年間にならし一日平均2千人を試算することには、とても無理があります。

 

なぜならば12月初めから3月末まで4ヶ月間、1年の1/3ニュルブルクリンクノルドシュライフェを走ることは凍結と降雪で不可能ですから、 ツーリスト走行の来場者はいません。

ところで、ニュルブルクリンクに古くからあるドリントホテル1階のバーの壁には世界各地の自動車クラブのカーバッチがびっしり飾ってあります。
そんな中に「ポルシェクラブ六本木」のオリジナルバッチもあります。

因みに素材はドライカーボンとチタンを使用しクラブ番号11をデザインに取り入れています。ご希望の方は当ホームページにオリジナルグッズのご紹介として掲載されていますのでご覧下さい。

さて、問題のニュルブルクリンク破産の激震ニュースで、2012年10月 1日(月)から5日(金)迄ニュルブルクリンクで開催される北ドイツ自動車連盟とポルシェクラブ六本木共催のニュルブルクリンク週間の開催を危ぶむ参加希望者から問い合わせが多数寄せられました。

2009年12月4日にニュルブルクリンク有限会社が破産したことで、ニュルブルクリンク オートモーティブ有限会社と二社が運営に当たってきましたが来場者がなく、人の入らない箱物を抱えるニュルブルクリンク有限会社が1ヶ月2千万円と云われる利息すら支払うことができず破産しました。

このプロジェクトは州政府の失政ですから、利益の上げられるモータースポーツ部門のみ転生し、人の入らない巨額な赤字の原因となるニュルブルクリンク有限会社を破産とすることは経済活動の基本原則として、関係者は早くから問題解決の対策として考えていたことです。

 

ポルシェクラブ六本木と北ドイツ自動車連盟が10月 1日(月)から5日(金)まで占有使用の契約書を交わしたのは、ニュルブルクリンク オートモーティブ有限会社との契約です。

この度、ニュルブルクリンク有限会社が破産したことでニュルブルク週間のイベントが中止になると云うことは上記の理由からありませんので、ご心配には及びません。

ポルシェ乗りの皆様の多数の参加をお待ち申し上げております。

詳細はポルシェクラブ六本木のホームページをご覧下さい。
参加者の説明会は 8月 5日(日)14時からムラタチューンで開催いたします。